産後、パートナーとの身体的な親密さがなくなった。「このままでいいのだろうか」と不安に感じている方は、妻側にも夫側にも多いはずです。
まず伝えたいのは、産後のセックスレスはきわめて一般的な現象であり、あなたの夫婦だけの問題ではないということです。
産後のセックスレスが起きる理由
産後にセックスレスになる背景には、複数の要因があります。
身体的な回復。
出産(特に帝王切開や会陰切開)からの回復には時間がかかります。痛みや違和感が残っている間は、身体的に難しいのは当然です。
ホルモンの変化。
授乳中はエストロゲンが低下し、性欲が減退しやすくなります。また、オキシトシンの影響で赤ちゃんへの愛着が最優先になり、パートナーへの親密さが後回しになることがあります。
慢性的な疲労。
24時間の育児で心身ともに消耗している状態では、スキンシップへの意欲がわかないのは自然なことです。
心理的な変化。
「母親」としてのアイデンティティが強まり、「妻」「女性」としての自分との折り合いがつかない感覚を覚える人もいます。
焦りは逆効果
産後のセックスレスで最も避けるべきは、どちらか一方が相手にプレッシャーをかけることです。
妻が求められることをストレスに感じれば、ますます距離が開きます。夫が拒否されたと感じれば、自己肯定感が下がり、家庭での居場所がなくなります。
大切なのは、「今はそういう時期」と夫婦で認識を共有し、焦らないこと。セックスレスの解消は、身体の回復とホルモンの安定に合わせて、自然に進むことが多いです。
今できること
スキンシップの「段階」を意識する。 いきなり性的な関係を目指すのではなく、手をつなぐ、肩に触れる、ハグをする——といった軽いスキンシップから段階的に再開する方が、お互いに無理がありません。
「したくない」を否定しない。 妻にも夫にも、「今はしたくない」と感じる権利があります。その気持ちを否定せず、「じゃあ今日は一緒にテレビ見ようか」と別の親密さの形を選ぶことが、信頼関係を守ります。
話し合える環境を作る。 この話題はデリケートで、夫婦でも話しにくいもの。だからこそ、「お互いどう感じているか」を冷静に話し合う機会を作ることが大切です。
書籍では、スキンシップの段階的回復プランと、夫婦の親密さを再構築するためのワークを詳しく解説しています。
もっと体系的に取り組みたい方へ:現在、産後クライシスを夫婦で乗り越えるための実践ガイドを執筆中です。完成次第、こちらでお知らせします。
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※この記事は夫婦関係の改善を目的とした情報提供であり、医療上のアドバイスではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけの産婦人科や心療内科にご相談ください。